NS建材薄板株式会社

用語解説

建材分野の専門用語を解説いたします。

〇構造検討に関する用語

強度計算

建物や工作物、部材などが外力によって、破損しないかを確認する方法である。構造力学論を用いて、部材に作用する応力やたわみを算定する。

固定荷重

建物や工作物の自重および設置する家具や設備などの荷重

長期荷重

固定荷重など長期間作用する荷重

短期荷重

瞬間的あるいは短い期間に作用する荷重(地震、風、物が当たるなど、雪)

外力

地震・風・雪・火災(熱)・衝撃(飛来物・人)など様々な力が存在します。とくに、地震・風・雪については構造計算で使用する力となります。これらを地震荷重・風荷重・雪荷重を言います

地震荷重

地震によって建物や工作物などに作用する力を静的な荷重で示した値

水平震度

地震荷重は建物や工作物の自重に、地震動による水平方向の揺れの度合いを掛け合わせることで水平地震荷重とする。
水平方向の揺れの度合いを示す。算定方法は対象物に応じた設計指針による。

鉛直震度

地震荷重は建物や工作物の自重に、地震動による鉛直方向の揺れの度合いを掛け合わせることで鉛直地震荷重とする。
鉛直方向の揺れの度合いを示す。算定方法は対象物に応じた設計指針による。

雪荷重

屋根上に積もる雪によって作用する荷重

風荷重

屋根や外壁、軒下などに風によって作用する荷重(押す力を正圧、引っ張る力を負圧という)

工作物

架台や太陽光架台、農業ハウスなど

シミュレーション(FEM)

外力が作用する部材の変形状況や、応力分布などを計算により行うこと。
一般的には、有限要素法(FEM)を用いた計算ソフトが普及している。

CAD

コンピューターを用いて作図するソフト。CADソフトの中には、部材断面の断面性能を算定できるものもある。

〇風に関する用語

台風

台風では気圧が低下することで、強風が発生し、建物や工作物に作用します。近年、台風による家屋の被害が増えています。
台風の時に瞬間風速がニュースなどで取り上げられますが、構造検討では、基準風速(10分間の平均風速)を用いるため、風速の値の認識がことなります。

風速

瞬間風速と基準風速があります。瞬間風速は時々刻々の風速を示し、基準風速は高さ10mの地点における10分間の平均値を示します。
告示にて、各地域の基準風速が定義されています。なお、瞬間風速は基準風速の約1.5~1.7倍の値となります。

瞬間風速

時々刻々風速を示します。気象庁などで示す値は高さ10mにおける数値となります。

基準風速

高さ10mの地点における10分間の平均値を示します。

地表面粗度区分

地域にける地表面の起伏を示す区分で、以下のようになる。この地表面の起伏によって、風の高さ方向の分布が異なり、風荷重の算定でも、地表面粗度区分によって、風の分布を示すErおよびαが異なる。
Ⅰ:きわめて平坦で障害物がない、例えば、海上、Ⅱ:海岸線または湖岸線までの距離が500㎜以内の地域、田園地域 Ⅲ:住宅地域 、Ⅳ:市街地

建物高さ

屋根面までの高さ

屋根勾配

屋根の傾き。屋根の形状によっては、屋根の勾配によって風圧力の作用の仕方が異なる。

円柱形建物

矩形形状建物では、角部での風の流れによる渦の発生が大きくなることから、角部をなくすことを考え、円柱形状の建物が注目されたことがある。しかし、円柱形状でも渦は発生するため、普及していない。

カルマン渦

建物などにおいて、流れ方向に交互に発生する渦。交互に発生することで、発生する渦の近傍で交互に外側に引張る力が発生する。

正圧荷重

風が作用したときに押し付ける力

負圧荷重

風が作用したときに外に引っ張る力

〇部材の特性に関する用語

断面性能

部材に外力が作用した際に、変形のしやすさや破壊のしやすさを示す指標であり、断面二次モーメントIや断面係数Z

断面二次モーメント

変形しやすさを表す指標で、長さの4乗の単位(一般的にはcm4)

断面係数

破壊のしやすさを示す指標であり、長さの3乗の単位(一般的にはcm3)。曲げモーメントを断面係数でわることで、曲げ応力が求まる。

JIS A6514 曲げ耐力試験

折板屋根については、断面二次モーメントおよび断面係数の算定をJIS A6514にて規定しており、折板屋根の山高さ25倍の梁間を支点間距離として、曲げ加力試験を行い、求める。

〇防耐火に関する用語

耐火認定

公的機関で、耐火性能試験を行い、性能を確認した後に、国土交通大臣より性能の認定を行うこと

防火認定

公的機関で、防火性能試験を行い、性能を確認した後に、国土交通大臣より性能の認定を行うこと

耐火性能

建物において通常の火災にて倒壊しない性能。この性能を確認する方法として、耐火性能試験がある。

防火性能

建物において通常の火災にて延焼しない性能。この性能を確認する方法として、防火性能試験がある。

耐火性能試験

耐火性能を確認するために行う試験である。屋根であれば、30分間75kgのおもりを載せて、
裏面より約900℃の加熱を行い、脱落・表面への延焼がないことを確認する。

防火性能試験

防火性能を確認するために行う試験である。外壁であれば、30分間裏面より約900℃の加熱を行い、
表面への延焼がないことを確認する。

公的機関

耐火性能や防火性能などを第三者機関として、性能を確認するところ。
建材試験センター、ベターリビング、日本総合試験所、北海道総合試験所

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